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うめさんのお話

余計なことは言わない・・・

現在、私は介護ヘルパーとして働いています。ここに働く前に、必ず10時間の研修期間というのがありました。期間中に先輩ヘルパーさんに同行して、勉強をさせていただいたのですが。

その研修期間でお仕事をしたのが、うめさん(仮名)宅。うめさんはお年が80を越えた方。昔、教師をやっていらしたとても教養のある方なのです。とても気を使うやさしいおばあちゃまという印象を受けました。

私はそのとき、お昼ご飯の調理を任されました。ここのお宅の食材は、隣に住むお嫁さんが買ってくるのだそうです。なので、いつも同じような食材になってしまうのだそう。うめさんの好き嫌いが分からず、嫌いなものも"知らずに"買ってくるのだそうです。

嫌いなものがあれば、うめさんがお嫁さんに伝えればいいのにと思った私。でも、うめさんは、決して言わないのだそうです。嫌いなものがあっても・・・・。

「黙って、その通りにしていれば、揉め事もなく済むでしょ。」

この言葉になんともいえない気持ちを抱いたのを今でも覚えてます。実は、食材に限らず、デイサービスに着ていく洋服も、全てお嫁さんが見立てているのだそうです。どれも、とても可愛らしいステキなものばかり。それを見てやっかむ方もいるのだとか。

「黙って、お人形になってればいいのよ〜。」

にこやかに、そう言ったうめさん。でも、その裏では、もうそう思うことに決めたのという強い思いがあるようにも感じました。好きなもの、嫌いなものを普通に伝えられない。着てみたい洋服を選ぶことができない。

うめさんは幸せなの?

そう、言いたくもなった私。

揉め事を起こさないで生活できるのであれば、

我慢できる、といううめさんの考え。

年齢を重ねると、自我が再び強くなる傾向にある。相手の出方を読み、自分の心地よさを得るにはどうしたらいのかちゃんとわかっていらっしゃる。このお年になって、このような考え方はしにくいと思うのですが・・・・。

お嫁さんよりも、うめさんのほうが、一枚上手なのでしょうか^^



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